ウェールズ語には「cenedl heb iaith, cenedl heb galon」ということわざがあります。「言語のない国は心のない国」という意味で、ウェールズ語は今日でも国民の文化の中心にあります。

この言語を話すかどうかに関係なく、ウェールズ語はウェールズ人全員のものです。 それは私たちの周りにある地名から国歌に至るまで、私たちの共通の遺産の一部です。 ウェールズ語は 50 万人以上の人々に話されており、さらに多くの人たちが理解しています。

ビュートパークでの二か国語で書かれた標識、カーディフ
ウェールズ・ミレニアム・センターの外観、二か国語で書かれた詩が読める
[ページの説明] ビュートパークでの二か国語で書かれた標識と、ウェールズ・ミレニアム・センター正面に書かれた印象的な二か国語の詩、カーディフ

数年前、私はウェールズ語だけを話してウェールズ中を旅したらどうなるかを検証するテレビシリーズを制作しました。 これは言語の実験でしたが、主に英語が話されている地域でも、人々が思った以上にウェールズ語を知っていて、たとえ少しの単語しか知らなくても、喜んで私にウェールズ語で話してくれたことは嬉しい驚きでした。

ウェールズ語は、ウェールズの人口全体の 30% 近くに話されており、多くの地域でウェールズ語が通りやお店、バスの中で英語と併用して話されているのを耳にします。 (イングランドには、かなりのウェールズ人離散者もいます。私自身は、家族が1880年代から住んでいる、ロンドンのウェールズ語を話すコミュニティで育てられました。)

「ウェールズ語は現在、生活のあらゆる分野で英語と併用して使用されており、法的に同等の地位を保持しています。」

ウェールズ政府は最近、2050 年までにウェールズ語を話す人々を再び 100 万人に増やす計画を発表しました。現在、ウェールズの全ての子どもにウェールズ語を学ぶ機会があり、特にカーディフとウェールズ南東部で、ウェールズ語による教育の需要は、堅実に増えています。

その結果、これまで以上にこの言語は民族的に多様になり、アジアやアフリカ出身の人々、さらにはヨーロッパの他の地域からの出身者も話すようになりました。 しかし、ウェールズ語は常に包括的な言語でした。 ラテン語、アイルランド語、北欧語、ノルマン・フランス語、そしてもちろん英語の外来語も含まれています。

ベンチに座って海を眺めるウェールズ語を学ぶ人々、ナント・グルゼルン
海の景色のそばでウェールズ語を学ぶ二人、ナント・グルゼルン
海岸を背景にナント・グルゼルンでウェールズ語を学ぶ人々

しかしながら、そのルーツはケルトです。 ブルトン語とコーンウォール語はその最も近い親戚、つまり「姉妹言語」です。 アイルランド語、マンクス語、スコットランドゲール語はそのいとこです。 ウェールズ語は約1500年前に初めて誕生し、最も初期のウェールズ文学は 6 世紀に遡ります。チョーサーの英語よりも、約 800 年前なのです!

私たちの国歌では、「beirdd a chantorion」、つまり詩人と歌手が特別に取り上げられています。言語とその文化を毎年祝うアイステッドフォッドで、その伝統は今日まで続いています。

ウェールズ語の道標、ナショナル・アイステッドフォッド
ナショナル・アイステッドフォッドのステージ
ナショナル・アイステッドフォッド、カーディフ

ウェールズ・ナショナル・アイステッドフォッドは、毎年 8 月に異なる会場で開催され、この種の芸術祭としては最大規模です。 このイベントには、言語を習得しようと努力している学習者向けのコンテストも含まれます。ウルズ・ アイステッドフォッドは毎年 5 月から 6 月に開催され、若者を対象としており、毎年 4万 人の競争者が集まります。マシュー・リース、ブリン・ターフェル、セリス・マシューズ、ヨアン・グリフィズは、この アイステッドフォッドでの初期の経験から恩恵を受けた人々です。

上記の名前が示すように、ウェールズ語の使用は国境を越えて成功することを妨げません。 2018年12月、アルファの「Gwenwyn」はSpotifyで100万回以上のストリーミングを記録した初のウェールズ語シングルとなり、スーパー・ファーリー・アニマルズの「Mwng」は英国トップ20入りした初のウェールズ語アルバムとなり、映画「Hedd Wyn」と「Solomon a Gaenor」はどちらもアカデミー賞にノミネートされました。

ピントが合ったカメラの画面から、テレビスタジオで行われている撮影の様子がわかる
S4C 向けのクムニ・ダによるウェールズ語テレビシリーズのテレビスタジオ・プロダクション

消防士サム(Sam Tân)などの子供向け番組は、ウェールズ語のテレビチャンネル S4Cで製作され世界中で販売されています。 最近では、刑事ドラマ「ヒンターランド」(Y Gwyll)も同様に製作されました。 しかし、同様に重要なことは、S4C とそのラジオ番組である BBC Radio Cymruが、視聴者の自宅がスランデイロであろうとロンドンであろうと、在宅中のウェールズと世界のリスナー、視聴者にウェールズ語の窓を提供していることです。

ウェールズ語は、常に新しいメディアを受け入れる準備ができています。 最初のウェールズ語の書籍が印刷されたのは 1540 年代で、100 年前にはウェールズ語で 25紙の週刊新聞が発行されていました。 その伝統は現在も、Y Cymro や Golwg の印刷物だけでなく、BBC Cymru FywGolwg 360などのニュースウェブサイトにも受け継がれています。

イヴォル・アプ・グリンのウェールズ語詩「2018年海の年」(Blwyddyn y môr 2018)は、ウェールズの壮大な海岸を褒め称えるために、文学ウェールズと共同で委託されました。

ウェールズ語は現在、生活のあらゆる分野で英語と併用して使用されており、法的に同等の地位を保持しています。2050 年までに100 万人がウェールズ語を話すようにできるでしょうか? なぜそこで止まるのでしょうか? 何世紀にもわたって、ウェールズではウェールズ語と英語が共存してきました。そしておそらく、私たちの長年のバイリンガルな経験は、私たちが遺産を取り戻す際に世界と有益に共有できるものです。

デュオリンゴでウェールズ語が、英国で最も急速に成長している言語であることを知ってますか? 他にもウェールズ語で何かを言おう(Say Something in Welsh)などの素晴らしいアプリがあります。 learnwelsh.cymruのコースを受講してみませんか?または、言語学習と休暇を一緒にして、絵のように美しいナント・グルゼルン・ウェルッシュ・センターで宿泊コースを受講してみてはいかがでしょうか?

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