ビールはウェールズの国民的飲み物として不動の地位を獲得しています。カーディフの有名なBrainsビールやスラネスリのFelinfoel(ベレンボイル)など、伝統的なカスクエールは依然として高い人気を誇ります。レクサムのドイツからの移民だった二人組のおかげで、ラガービールもビクトリア時代からここで製造されています。さらに言えば、Wrexham Lager(レクサム・ラガー)は英国で最初に醸造された最古のラガーであり、この事実は大いに自慢してよいだろう。
さらに最近では、Tiny Rebel、Grey Trees、Drop Bearなど、独創的なクラフトエールの醸造業者が爆発的に増えてきております。その結果、濁りのある赤スグリのペールエール、チョコレートスタウト(黒ビール)、アルコールフリーIPAなど、どの種類をお探しでも、ウェールズで醸造されたビールをきっと見つけることができるでしょう。シードルも、小さな農家の生産者からGwynt y Ddraigのような大手の独立系企業まで、リバイバルに沸いている。
ウェールズで最初にブドウを踏んだのはローマ時代のローマ人でしたが、ウェールズでワイン産業が盛んになったのは、実は最近のことです。今ではさらにウェールズ全土に30以上のブドウ園があり、白、赤、ロゼ、スティルからスパークリングまで、さまざまなワインを生産されており、ワイナリーの多くで、見学や試飲、直売を行っております。
ウェールズのワインメーカーは、規模ではなく品質にこだわって世界最高のワインと勝負しております。モンマスシャーのWhite Castleは、国際的なワインコンテストで最高賞に輝いたウェールズのブドウ園のひとつです。安価なまがい物に出会う心配はご無用です。法律では、ボトルのラベルで「ウェルシュ・ワイン」を名乗れるのは、その名にふさわしいヴィンテージワインに限られています。
2023年以降、ウェルシュ・ウイスキーも同様の保護を受けております。Penderyn(ペンダーリン)は、ウイスキールネッサンスの先駆者であり、3つの蒸留所で生産されたシングルモルトは現在50カ国以上で飲まれております。クラフトウイスキーも盛況で、Dà Mhìle、In The Welsh Wind、Colesといったブランドがあり、ウェルシュ・ウイスキーは、いまやスコッチやバーボンに肩を並べる個性的な存在であることが証明されております。
ウェールズの至るところで職人気質のジンメーカーが誕生し、日々熟練の技を発揮しております。例えば、Dyfi Distillery(ダヴィー蒸留所)は、ウェールズに自生する植物を採取して、評判のジンに香りづけをしております。ちなみに今は、ウェールズ産のウォッカ、ラム、ブランデー……さらにアブサンまで存在しています。イノベーションこそがウェールズ魂と言えるでしょう。
ウェールズの郷土料理10選
カウル
ラムか牛肉(もしくは両方)と旬の野菜を一緒に煮込んだボリュームのあるスープ。英語で「swede」と呼ばれるルタバガ(根菜)とリーキは必ずと言ってよいほど入っていますが、ウェールズでは家庭ごとにレシピがあり、誰もが我が家のカウルが一番と思っているようです。
ウェルシュ・ラム
ウェールズでは先祖代々羊を育ててきました。牧羊は最も得意とする分野です。ウェルシュ・ラムは、山育ち、または海育ち(海岸の塩性湿地育ち)ですが、育った地域にかかわらず、世界一美味しい、と私たちは思っております。
スゥウィン(鮭とますのハーフ?)
見た目と味が、サーモンとマスの中間のようなおいしい魚。伝統的な漁法では、真夜中の最も暗くなる時間帯に、コラクルという小さい手作りのかご舟を使います。


ウェルシュ・レアビット
元々の名前の「ウェルシュ・ラビット」は、おそらく18世紀のジョークに由来する。ウェールズ人は肉を買う余裕がないから、焼いたチーズで生き延びなくてはと揶揄されたのだ。私たちは別に気にもしていない。マスタードとエール(ビール)を少々を加えれば、グルメなスナックになる。
コックル(ザルガイ)とラバーブレッド
貝と海藻は朝食のメニューとしては珍しい選択肢かもしれません。でも、コックルと海苔(cocos a bara lawr)はウェールズ伝統の手軽にとれる朝食に欠かせない要素です。塩味の強いウェールズのベーコンと一緒に提供されます。
カーフェリーチーズ
こちらはウェールズで最も有名なチーズですが、ウェールズの風土と酪農の伝統に則って、他にも牛、ヤギ、雌羊からとれるミルクから多種多様なチーズが作られております。


ウェルシュケーキ
シンプル、でもおいしいこのケーキは、小麦粉、ラード、ひとつかみのドライフルーツなどの材料があればできあがります。伝統的な調理法としてはベイクストーンという鉄板で焼き上げていました。伝統の食べ方にこだわらず、バターとジャムを塗って楽しむ人も多くなりました。
グラモーガンソーセージ
ウェールズ語でSelsig Morgannwg(セルシグ・モーガヌグ)これもカーフィリチーズ、リーキ、パン粉を使って肉の代わりにする、節約料理です。ベジタリアンの定番料理になっていて、ウェールズ料理がつねに流行を先取りしてきたことを証明しています。
クレンポグ
素朴なパンケーキのウェールズ・バージョン。ウェールズのクレンポグ(ウェールズ語でcrempogau)は、小麦粉、バターミルク、お酢少々を材料にして作られます。通常の英国バージョンより厚く焼くので、現代のアメリカンパンケーキの元祖と言えるかもしれません。
バラブリス
「小さな斑点(まだら)のあるパン」という意味。パンというよりはケーキに近いのですが、この名前は、スパイスを効かせた一塊のパンにドライフルーツがたっぷり入っていることに由来しています。バターと紅茶を添えて頂きます。Bendigedig(絶品)!


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